Chemistry Labs

問題 1

立体規則性重合の新触媒開発のため、A = Te(結晶)、B = TeClX4+4 AlClX3\ce{TeCl4 + 4AlCl3}(単離不能な Te[AlClX4]X4\ce{Te[AlCl4]4} の類似体)の系 A–B が調べられた。A と B の反応は A の初期組成がそれぞれ 77.8、87.5、91.7 mol % のとき3種類の化合物 I、II、III を与える。II、III では副生成物はないが、I の生成では I 2 mol あたり揮発性 TeClX4\ce{TeCl4} 1 mol が放出される。I、II は赤紫色で、溶融 NaAlClX4\ce{NaAlCl4} 中で3イオンに解離し、凝固点降下で分子量 1126±431126 \pm 43、867±48867 \pm 48 g mol⁻¹。両者とも 133 cm⁻¹ に Te–Te 結合の IR バンドを1本だけ持ち、四面体 Al の単一 27Al^{27}\ce{Al} NMR 信号を示す(I と II で化学シフトは異なる)。(1.1) I、II、III の最小 Te : Al : Cl 原子比を決定せよ。(1.2) I、II の分子式を書け。(1.3) I、II 中のカチオンとアニオンの式を書け。(1.4) カチオンが無機芳香族系であるとしてイオンの立体構造を述べよ。(1.5) AlClX3\ce{AlCl3} が揮発性であるとして熱的に安定なのはどちらか。(1.6) 加熱により一方が他方に変わる反応式を書け。
ステップ 2/4: 分子量からの分子式
I=TeX4[AlX2ClX7]X2 (Mcalc=1115 g mol−1);II=TeX4[AlClX4]X2 (Mcalc=848 g mol−1)\mathrm{I} = \ce{Te4[Al2Cl7]2}\ (M_{calc} = 1115\ \mathrm{g\,mol^{-1}});\qquad \mathrm{II} = \ce{Te4[AlCl4]2}\ (M_{calc} = 848\ \mathrm{g\,mol^{-1}})
分析

最簡式 Te₂Al₂Cl₇(M=557M = 557)と Te₂AlCl₄(M=424M = 424)は測定値より小さいが、2倍にすると一致: TeX4AlX4ClX14\ce{Te4Al4Cl14}(1115 vs 1126 ± 43)と TeX4AlX2ClX8\ce{Te4Al2Cl8}(848 vs 867 ± 48)。塩として書けば I = TeX4[AlX2ClX7]X2\ce{Te4[Al2Cl7]2}、II = TeX4[AlClX4]X2\ce{Te4[AlCl4]2}。