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問題 2

分子状水素(H2)はCO2を排出しない代替燃料であり、その製造コストと環境負荷の低減が大きな課題である。水分解は有望な候補技術である。298 Kでのデータ:ΔfH∘\Delta_f H^\circ (kJ mol−1^{-1}):H2(g) 0, H2O(l) −285.8, H2O(g) −241.8, O2(g) 0;Sm∘S_m^\circ (J mol−1^{-1} K−1^{-1}):H2(g) 130.6, H2O(l) 69.9, H2O(g) 188.7, O2(g) 205.2。(a) 水の化学量論係数を1として液体水の分解の平衡式を書き、298 Kで反応が熱力学的に有利かどうかを数値で示せ。(b) 酸性水浴中の2電極で電気化学的に水分解できる。各電極での半反応を書き、298 Kで過程が有利となるための印加電圧 ΔEapplied\Delta E_{\text{applied}} と熱力学的しきい値 ΔEth\Delta E_{\text{th}} の条件を導け。(c) Pt陰極では最小電圧 ΔEmin⁡\Delta E_{\min} は陽極に依存する:IrOx 1.6 V、NiOx 1.7 V、CoOx 1.7 V、Fe2O3 1.9 V。水電解の電力効率 ηelec\eta_{\text{elec}} の式を与え、Pt/Fe2O3について計算し、最も効率のよい陽極を答えよ。
ステップ 2/4: 反応エンタルピーとエントロピー
直感的な説明

ΔrH°とΔrS°ともに生成物から反応物を引き、ΔrG° = ΔrH° − TΔrS° で組み合わせる。

ΔrH∘=285.8 kJ mol−1,ΔrS∘=163.3 J mol−1K−1\Delta_r H^\circ = 285.8\ \text{kJ mol}^{-1},\quad \Delta_r S^\circ = 163.3\ \text{J mol}^{-1} \text{K}^{-1}
分析

ΔrH∘=0+0−(−285.8)=+285.8\Delta_r H^\circ = 0 + 0 - (-285.8) = +285.8 kJ mol−1^{-1}、ΔrS∘=130.6+12(205.2)−69.9=+163.3\Delta_r S^\circ = 130.6 + \tfrac{1}{2}(205.2) - 69.9 = +163.3 J mol−1^{-1} K−1^{-1}。よって ΔrG∘=285.8−298×0.1633=+237.1\Delta_r G^\circ = 285.8 - 298\times 0.1633 = +237.1 kJ mol−1>0^{-1} > 0 で反応は自発的でない(K∘≈10−41.6≪1K^\circ \approx 10^{-41.6} \ll 1 とも等価)。

よくある誤り. S∘(OX2)S^\circ(\ce{O2}) の前の係数 12\tfrac{1}{2} を忘れないこと。省略すると ΔrG°が誤る。