Chemistry Labs
高校 · 15分

鉄(II)の過マンガン酸塩滴定

酸性化した Fe²⁺ 溶液を KMnO₄ で滴定する。紫色の酸化剤自体が指示薬となり、滴定曲線は当量点で急激に立ち上がる。

滴定曲線:縦軸に測定量、横軸に KMnO₄ 添加量。当量点を示す急激なジャンプがある。

目的

曲線から当量点の体積を読み取り、MnO₄⁻/Fe²⁺ の 1:5 の化学量論から未知の Fe²⁺ 濃度を計算する。

器具と試薬

0.02 mol/L の KMnO₄ ビュレット、希 H₂SO₄ で酸性化した Fe²⁺ 溶液のフラスコ、白タイル、マグネチックスターラー。

手順

  1. 被分析物タイプを強酸 (acid = 0) に設定し、Fe²⁺ 濃度 C を選ぶ。
  2. 添加量 Vb を 0 から 50 mL まで動かし、曲線の最も急な部分を見つける。
  3. 最初の持続する淡紅色で Vb を記録する。これが当量体積 Ve である。
  4. c(Fe²⁺) = 5 · c(KMnO₄) · Ve / V(試料)を計算し、ウィジェットの設定値と比較する。

観察すること

  • 当量点前では MnO₄⁻ の一滴一滴が Fe²⁺ ですぐに脱色される。当量点直後には過剰の MnO₄⁻ が淡紅色として残る。
  • 曲線はほぼ平坦ののち当量体積の近くで急激に立ち上がり、終点での急激な電位ジャンプを反映する。

解説

酸性溶液中では MnOX4X−+5 FeX2++8 HX+→MnX2++5 FeX3++4 HX2O\ce{MnO4^- + 5Fe^{2+} + 8H+ -> Mn^{2+} + 5Fe^{3+} + 4H2O} で、過マンガン酸 1 mol が Fe²⁺ 5 mol と反応する。MnOX4X−\ce{MnO4^-} は濃い紫色で生成物はほぼ無色なので外部指示薬は不要。最初に持続する淡紅色が当量点を示す(自己指示性滴定剤)。

実験の歴史

過マンガン酸滴定法は 1846 年にフェルナン・マルグリットが鉄鉱石の分析に導入した。MnOX4X−\ce{MnO4^-} が自ら終点を告げる点を利用している。同じ電位ジャンプが、電極が目の代わりをする現代の電気化学センサーの基礎となる。

ゆかりの化学者

関連トピック

バーチャル実験は直感をつかむための簡略化したモデルです。実際の実験や安全教育の代わりにはなりません。指導者なしに自宅で再現しないでください。