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大学 · 20分

X線回折:結晶面間隔の測定

粉末パターンは結晶面間隔の指紋である。波長や面間隔 d を変えてブラッグピークを動かし、回折図から 2θ を読み取る。

目的

ブラッグの法則 nλ=2dsin⁡θn\lambda = 2d\sin\theta を使ってピーク位置を予測し、d が大きい場合や λ が短い場合にパターンがどう動くか見る。

器具と試薬

仮想実験台:X線管(Cu・Mo・Co 対陰極)、粉末試料ホルダー、ゴニオメーターと検出器表示。

手順

  1. Cu Kα、d = 3.0 Å から始める。1次ピークの 2θ を読み、2θ=2arcsin⁡(λ/2d)2\theta = 2\arcsin(\lambda/2d) と照らし合わせる。
  2. Cu Kα のまま d を 1.8 Å に小さくする。すべてのピークはどちらへ動くか。
  3. d = 3.0 Å のまま Mo Kα(λ = 0.71 Å)に切り替える。同じ d での Cu Kα とピーク位置を比べる。
  4. 最初のプリセットで、sin θ が 1 を超えるまでに何次数が現れるか数える。なぜパターンはそこで止まるのか。

観察すること

  • d が小さいほどピークは大きな 2θ へ移る。d = 1.8 Å では1次は約 51°(3.0 Å では約 30°)。
  • λ が短いとパターン全体が低角側に圧縮される。Mo Kα で d = 3.0 Å の1次は約 13.6° に現れる。
  • 次数が上がるとピークは弱くなる(ここでの強度 ~1/n² は模式的)。実データでは包絡線は原子散乱因子で決まる。

解説

平行な結晶面から反射した波が強め合うのは、光路差が波長の整数倍になるとき: nλ=2dsin⁡θn\lambda = 2d\sin\theta。検出器は試料の傾きの2倍の速さで動くので 2θ で測る。sin⁡θ≤1\sin\theta \le 1 なので nλ≤2dn\lambda \le 2d を満たす次数しか存在せず、パターンは高次数で止まる。Mo Kα(λ が短い)が Cu Kα より小さな間隔を調べられるのもこのためである。

実験の歴史

マックス・フォン・ラウエが1912年に結晶によるX線回折を実証し、ウィリアム・ヘンリーとローレンス・ブラッグが1913年のブラッグの法則で測定手段に変えた。ドロシー・ホジキンはこの手法でビタミンB12やインスリンの構造を解き、粉末回折は結晶材料の指紋採取の定番となった。

ゆかりの化学者

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バーチャル実験は直感をつかむための簡略化したモデルです。実際の実験や安全教育の代わりにはなりません。指導者なしに自宅で再現しないでください。