分析化学
原子吸光・発光分析(AAS、ICP)
励起された原子が決まった色の光を出す仕組みを、炎色反応から微量金属を測る装置まで通して見る。
直観直観:原子の色の指紋
食塩をひとつまみ炎に入れると黄色く光り、銅なら緑色になる。熱は電子をより高いエネルギー準位に押し上げ、電子が戻るときに原子が光を放つ。元素ごとに準位が決まっているので、色も決まっている。
金属イオンを選ぶと、炎のおよその色が見える。色は目で見た印象であり、測定したスペクトルではない。学校学校レベル:身近な金属の色
炎の色(おおよそ)| イオン | 色 |
|---|
| Li⁺ | 深紅 |
| Na⁺ | 濃い黄橙 |
| K⁺ | 薄紫 |
| Ca²⁺ | 橙赤 |
| Sr²⁺ | 赤 |
| Ba²⁺ | 淡い緑 |
| Cu²⁺ | 青緑 |
大学大学:色から測定へ
ΔE=hν=λhc 例: ナトリウム D 線
ナトリウムは λ=589 nm 付近で発光する。光子のエネルギーを eV とモルあたりで求めなさい。
解答
E=hc/λ=6.626×10−34×2.998×108/589×10−9=3.37×10−19 J =2.10 eV、NA を掛けると約 203 kJ/mol。
原子発光(炎光光度法、ICP)では、選んだ輝線の強度が元素の濃度に比例する。原子吸光(AAS)では、同じ元素のランプの光を炎に通し、ランベルト・ベールの法則に従って減衰を測る。どちらも標準試料による検量線を使う。ICP は炎よりはるかに高温で、多くの元素を微量まで同時に測れる。