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大学 · 20分

なぜ銅(II)錯体は色を変えるのか

[Cu(HX2O)X6]X2+\ce{[Cu(H2O)6]^{2+}}、[Cu(NHX3)X4]X2+\ce{[Cu(NH3)4]^{2+}}、[CuClX4]X2−\ce{[CuCl4]^{2-}} を切り替え、それぞれの色を配位子場分裂 Δ\Delta に結びつける。

目的

各錯体の示す色から配位子 ClX−\ce{Cl^-}、HX2O\ce{H2O}、NHX3\ce{NH3} を場の強さで順位づける。

器具と試薬

異なる配位子環境の銅(II)溶液3本と、参照用の分光化学系列。

手順

  1. 水モードを選ぶ:六アクアイオンは淡い青。吸収する波長を確認する。
  2. アンモニアに切り替える:過剰の NHX3\ce{NH3} が水配位子を置き換え、色は濃い青紫になる。
  3. 濃 HCl\ce{HCl} に切り替える:四面体の [CuClX4]X2−\ce{[CuCl4]^{2-}} イオンは緑黄色。3色を比較する。

観察すること

  • [Cu(HX2O)X6]X2+\ce{[Cu(H2O)6]^{2+}} 淡青 → [Cu(NHX3)X4]X2+\ce{[Cu(NH3)4]^{2+}} 濃い青紫 → [CuClX4]X2−\ce{[CuCl4]^{2-}} 緑黄。
  • 吸収波長は約 800 nm(弱場)から約 600 nm(より強い場)へ移り、Δ\Delta は ClX−<HX2O<NHX3\ce{Cl^-} < \ce{H2O} < \ce{NH3} の順に大きくなる。

解説

配位子場中の d9d^9 Cu(II) イオンは、d–d 分裂 Δ\Delta に等しいエネルギーの光子を1つ吸収する(E=hν=ΔE = h\nu = \Delta)。強場配位子ほど Δ\Delta が大きく、吸収は短波長側へ移るので観測される(補)色が変わる:[Cu(HX2O)X6]X2+\ce{[Cu(H2O)6]^{2+}} は淡い青(λabs≈800\lambda_{abs} \approx 800 nm)、[Cu(NHX3)X4]X2+\ce{[Cu(NH3)4]^{2+}} は濃い青紫(約 600 nm)、四面体 [CuClX4]X2−\ce{[CuCl4]^{2-}} は緑黄で分裂は Δt≈49Δo\Delta_t \approx \frac{4}{9}\Delta_o にすぎない。この順序が分光化学系列である。

ゆかりの化学者

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