12年生
付加重合と縮合重合
連鎖付加重合と逐次縮合重合が高分子をつくる仕組み、分子量の成長の違い、単量体構造が繰り返し単位と副生成物に与える影響を学ぶ。
直観直観:鎖を伸ばす
高分子は小さな構成単位を多数つないだ分子鎖である。連鎖重合では活性末端に単量体が一つずつ付加し、逐次重合では適切な官能基をもつ任意の二分子が結合する。
学校高校段階:単量体と繰り返し単位
定義: 単量体と高分子
単量体は重合で共有結合をつくる小分子である。繰り返し単位は鎖に反復する構造部分であり、副生成物が脱離する場合は単量体と同じ組成とは限らない。
エテンは二重結合を失い、新たな炭素–炭素単結合をつくる。小分子は脱離せず、単量体の原子はすべてポリエチレンの繰り返し単位に残る。
| 単量体 | 高分子/結合 | 副生成物 |
|---|---|---|
| エテン | ポリエチレン(PE) | なし |
| 塩化ビニル | ポリ塩化ビニル(PVC) | なし |
| アジピン酸+ヘキサメチレンジアミン | ナイロン66(アミド) | 水 |
| テレフタル酸+エチレングリコール | PET(エステル) | 水/メタノール(経路による) |
例: 繰り返し単位を数える
ポリエチレン試料の g mol である。 g mol として数平均重合度を求めよ。
解答
X_n pprox M_n/M_0=28\,000/28.05pprox998、鎖あたり約1,000単位である。末端基は無視した。
大学大学:機構と転化率
理想的で当量比のそろった二官能性逐次反応では、 は反応した官能基の割合である。 には が必要で、高分子量はほぼ完全転化で初めて得られる。一方、連鎖重合では開始後の活性鎖が速やかに成長するため、全体の転化率が低くても長鎖が存在しうる。
| 特徴 | 連鎖成長 | 逐次成長 |
|---|---|---|
| 成長種 | 活性鎖末端 | 単量体・オリゴマー・高分子 |
| 高分子量となる時期 | 転化率の早い段階 | 官能基がほぼ完全転化した段階 |
| 例 | PE、PS、PMMA | ポリエステル、ポリアミド |
例: 高転化率が必要な理由
当量比のそろった逐次反応で のとき、 はいくらか。
解答
。わずかな転化率低下でも平均鎖長は大きく下がる。
官能基の量が等しくない場合、化学量論のずれも鎖長を制限する。少ない方/多い方の比を とすると、 であり、高転化率では当量比が特に重要である。
上級発展:平衡と反応工学
縮合では、官能基の当量比を保ったうえで水やアルコールを除去すると、可逆平衡をポリマー側へ動かせる。連鎖成長速度は開始・成長・停止と輸送過程に依存し、粘性ラジカル系では停止が拡散律速になると自動加速が起こりうる。
研究研究最前線:リサイクル可能な重合
参考文献
- Studies on Polymerization and Ring Formation. I. An Introduction to the General Theory of Condensation Polymers · W. H. Carothers, 1929
- Principles of Polymerization, 4th ed. · G. Odian, 2004