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理論・計算化学

密度汎関数理論(DFT)

多電子波動関数ではなく電子密度が、分子や固体のエネルギーをどう決めるのか。

上級ホーヘンベルク=コーンの着想

NN 電子の波動関数は 3N3N 個の空間座標に依存します。ホーヘンベルクとコーンは、基底状態のエネルギーが、たった3つの座標の関数である電子密度 ρ(r)\rho(\mathbf r) で決まることを証明しました。

E[ρ]=Ts[ρ]+∫vext(r) ρ(r) dr+J[ρ]+Exc[ρ]E[\rho] = T_s[\rho] + \int v_{\mathrm{ext}}(\mathbf r)\,\rho(\mathbf r)\,d\mathbf r + J[\rho] + E_{xc}[\rho]

定義: コーン=シャム法

相互作用する電子を、同じ密度を再現する相互作用のない電子で置き換え、1電子方程式を自己無撞着に解きます。難しい多体効果はすべて交換相関汎関数 Exc[ρ]E_{xc}[\rho] に押し込められており、これは厳密には分からないため近似が必要です。

H₂ 分子の電子密度を示す3Dの点の雲(最小基底の LCAO モデル)。結合性・反結合性軌道も選べる。
DFT が扱うのは密度である。ここでは2つの 1s1s 関数からなる結合性軌道でつくった(簡単なモデルで DFT 計算ではない)。H–H 距離を変えると密度が核の間に集まる様子が見え、反結合性軌道に切り替えるとそこに節ができる。

よく使われる近似は、局所密度近似(LDA)、一般化勾配近似(GGA、PBEなど)、メタGGA、そして厳密交換を混ぜるハイブリッド汎関数(B3LYPなど)です。汎関数を選ぶことは、計算コストと精度のトレードオフを選ぶことです。

研究研究の最前線

参考文献

  • Inhomogeneous Electron Gas · P. Hohenberg, W. Kohn, 1964
  • Self-Consistent Equations Including Exchange and Correlation Effects · W. Kohn, L. J. Sham, 1965
  • Density-Functional Theory of Atoms and Molecules · R. G. Parr, W. Yang, 1989