12年生
電池・電極電位・ネルンストの式
自発的な酸化還元反応が導線に電子を流す仕組みと、その電圧の予測。
直観直観:酸化還元反応を2つの半分に分ける
亜鉛板を銅(II)溶液に入れると、亜鉛が溶けて銅が析出し、電子は Zn から CuX2+ へ直接移る。2つの金属を別々のビーカーに入れて導線と塩橋でつなぐと、電子は導線を通らざるを得ず、その電流が仕事をする。これがガルバニ電池である。
電極の組を変えて電圧を読もう。lg Q と反応の進行度を動かすと、ネルンストの式のはたらきが見える。学校学校レベル:電極と電圧
どの電池でも酸化はアノード(ガルバニ電池では負極)で、還元はカソード(正極)で起こる。ダニエル電池では ZnZnX2++2eX− と CuX2++2eX−Cu。塩橋はイオンを移動させ、どちらのビーカーにも電荷がたまらないようにする。
25 °C における標準還元電位| 半反応 | E°(V) |
|---|
| ZnX2++2eX−Zn | −0.76 |
| FeX2++2eX−Fe | −0.44 |
| CuX2++2eX−Cu | +0.34 |
| AgX++eX−Ag | +0.80 |
Ecell∘=Ecathode∘−Eanode∘ 例: ダニエル電池
Zn / Cu 電池の標準電圧と、その反応の標準ギブズエネルギーを求めなさい。
解答
E∘=0.34−(−0.76)=1.10 V。n=2 なので ΔG∘=−nFE∘=−2×96485×1.10≈−212 kJ/mol で負、反応は自発的である。
大学大学:ネルンストの式
E=E∘−nFRTlnQ≈E∘−n0.05916lgQ(25∘C) 標準濃度からずれると、電圧は反応商 Q(ここでは [ZnX2+]/[CuX2+])に従う。放電で Q が大きくなるにつれて電圧は下がり、平衡(Q=K、ΔG=0)で E=0、つまり電池切れになる。
例: 亜鉛側を薄めたとき
[ZnX2+]=0.010 mol/L、[CuX2+]=1.0 mol/L のときのダニエル電池の E を求めなさい。
解答
Q=0.010 より lgQ=−2、E=1.10−20.05916(−2)≈1.16 V。シミュレーションで lgQ=−2 にして確かめてみよう。